眼科手術での「使い回し」問題は、感染対策の問題だけではなく、看護師の存在意義や倫理観としても切実な問題です。
間違った行為であることがわかっていながら、それを阻止できない実態が全国ではびこっている現状は、看護業界の社会病理としても考え対策を考えていく必要があります。
目に見えて感染は起きていないかもしれません。しかし、それは後追い調査をしていないだけです。
感染しなければ、不潔な操作が許されるのか?
他人に使った手術器具を使い回されるということは、他人の体液を無理やり体内に注入されることに他なりません。
これは傷害罪以外の何者でもありません。
【眼科白内障手術】器具・注射器使い回し問題を考える
眼科白内障手術、そのズサンな衛生管理の実態は手術室の闇に包まれています。未滅菌で複数患者に使いまわす手術器具、灌流液、注射器すら使いまわしているケースが珍しくありません。これは大手総合病院での話です。また大学病院であっても、、、、これが眼科手術の実態。レーシックだけではないのです。
2012年12月6日木曜日
2012年12月5日水曜日
ハンドピース、灌流液の使い回し
眼科白内障手術で使う超音波手術器具のハンドピース部分です。
先端を切開した目の中に入れて超音波で濁った水晶体を乳化・吸引します。
私の知っているケースでは、以前は先端チップとスリーブ(写真では取り外した状態)すら交換せず、蒸留水ですすぐのみで次の患者に使い回しをしていました。
5年ほど前に問題提起し、その後、チップとシリコンスリーブは交換するようになりましたが、高価なハンドピースはそのまま使い回し。
目の中に水を流しながら手術を行うため、ハンドピースには専用の灌流液を流すチューブと、吸引するチューブがつながっています。これらも本来は患者一人に1セット使うことになっていますが、1日15件ほどの手術でずっと使いまわしでした。
灌流液が入った点滴ボトルも内容量500ccがなくなるまではずっと使い続けます。通常は5人ほど。
今は、一患者一セットになりましたが、こんな不法な使い回しが10年近く続いていました。
先端を切開した目の中に入れて超音波で濁った水晶体を乳化・吸引します。
私の知っているケースでは、以前は先端チップとスリーブ(写真では取り外した状態)すら交換せず、蒸留水ですすぐのみで次の患者に使い回しをしていました。
5年ほど前に問題提起し、その後、チップとシリコンスリーブは交換するようになりましたが、高価なハンドピースはそのまま使い回し。
目の中に水を流しながら手術を行うため、ハンドピースには専用の灌流液を流すチューブと、吸引するチューブがつながっています。これらも本来は患者一人に1セット使うことになっていますが、1日15件ほどの手術でずっと使いまわしでした。
灌流液が入った点滴ボトルも内容量500ccがなくなるまではずっと使い続けます。通常は5人ほど。
今は、一患者一セットになりましたが、こんな不法な使い回しが10年近く続いていました。
2012年12月4日火曜日
手術に使う器具に必要なのは消毒ではなく「滅菌」
眼科という診療科は、業界全体として衛生観念が現代医療水準からして外れています。
外科手術に必要な器具は、滅菌が必要です。
滅菌と消毒は違います。
しかし、眼科では消毒のみで滅菌しない器具を使いまわすことは決して珍しいことではないのです。
消毒すらしないで器具の使い回しが横行している現実を考えると、まだマシなのかもしれませんが、清潔が破綻しているという点では五十歩百歩です。
次の資料は、眼科関係では有名な参天製薬のウェブにある広報誌(PDF)です。
眼科手術専門スタッフの輪を広げる
ナースネット
創刊号 テーマ 滅菌・消毒
http;//www.santen.co.jp/medical/common/pdf/ope11012.pdf
とある病院の衛生管理が自慢気に書かれていますが、ナイフ(メス)を滅菌ではなく、消毒だけで使いまわしている点が臆面もなく書かれています。
術中再使用する場合は、灌流液で洗浄後、グルコン酸クロルヘキシジンの0.5%エタノール溶液(通称ヒビテンアルコール)に数分間浸漬後、灌流液に数分間浸し、さらに注射筒に入れた灌流液で十分洗浄し、再使用します。
また、断言はできませんが、超音波手術器具は全症例で交換せず使いまわしているかのような写真が見て取れます。全例分とキャプションがついているのに、1セットしか写っていないからです。
実際、この超音波器具をきちんと交換している施設は日本にはほとんどないと言われています。
眼科医は外科医の端くれですが、いわゆる外科とはまったく違った独自の水準で動いています。
現代日本では、眼科以外の外科系診療科では、消毒しかしていない器具で手術をすることはありえません。そのことは知っておいてください。
現場の看護師は悩んでいる
眼科手術器具の使い回し問題、手術室の看護師は知っています。そして思い悩んでいるのです。あまり表に出されることはありませんが、このような形で垣間見ることができます。
看護師は医療のプロです。清潔、不潔の概念。滅菌と消毒の違い。そして感染のメカニズムを知っています。
ですから、普通に考えて、滅菌もせずに手術器具を使いまわすのはおかしいとわかります。
しかし、声を上げることが出来る人が少ない。ましては問題を正す行動に出られる人はほとんどいません。
慣習として脈々と間違ったやり方が引き継がれていくのです。下手すると、ごく当たり前に行われているので、それがおかしいと気づかない看護師もいるかもしれません。
そこには、眼科業界の間違った衛生知識に端を発して、医師と看護師の関係性、また診療科によって独立した病院施設の縦割り的なシステムが大きく関係しています。
眼科手術ではあたりまえの「使い回し」
全国の病院で行われている眼科の白内障手術。
そこでかなりの確率で、手術器具や薬剤の使い回しが行われている実態をご存知でしょうか?
注射器の使い回し
数十年前の話ではありません。今現在、全国の病院で普通に行わているのです。
手術室勤務の経験がある看護師なら、きっと誰でも思い当たる節があることでしょう。知り合いのナースで手術室で働いている人がいたら聞いてみてください。
超音波手術器具のハンドピース、患者ごとに交換している施設はどれだけあるでしょう?
灌流液のボトルと回路、一患者ごとに交換している病院、ありますか?
下手すると、ビスコートやオペガン、ヒーロンといった薬剤の注射器を、針だけ替えてそのまま複数患者に使い回しをしています。
そこでかなりの確率で、手術器具や薬剤の使い回しが行われている実態をご存知でしょうか?
注射器の使い回し
数十年前の話ではありません。今現在、全国の病院で普通に行わているのです。
手術室勤務の経験がある看護師なら、きっと誰でも思い当たる節があることでしょう。知り合いのナースで手術室で働いている人がいたら聞いてみてください。
超音波手術器具のハンドピース、患者ごとに交換している施設はどれだけあるでしょう?
灌流液のボトルと回路、一患者ごとに交換している病院、ありますか?
下手すると、ビスコートやオペガン、ヒーロンといった薬剤の注射器を、針だけ替えてそのまま複数患者に使い回しをしています。
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